第76回熱測定講習会 | 日本熱測定学会

（2016/01/19）申込書を掲載しました。

― 初心者のための熱測定の基礎と応用 ―
〜熱測定の基礎と高分子材料・医薬品（低分子医薬品•バイオ医薬品）への応用〜
日程：2016年3月8日（火）～9日（水）
場所：早稲田大学理工（西早稲田）キャンパス
申込締切：2016年3月4日（金）

ご参加される方は以下の申込書に記入のうえ、熱測定学会事務局までお送りください。
参加申し込み書（PDFファイル）
参加申し込み書（WORDファイル）

参加のお勧め
　熱分析は，高分子，医薬品，食品，無機材料，機能性材料など，生活に密接に関連した様々な分野での新製品開発や品質管理に広く利用されています。現在では，熱分析装置が高機能化して，データ解析もほぼ自動化されていますが，信頼性の高い結果を得るためには，熱分析の正しい知識，測定法のノウハウを知ることが重要です。日本熱測定学会では，これから熱分析を始めようとしている方，装置はあるが使い方やデータの解釈に疑問をお持ちの方などのご要望にお応えして，年2回，関東地区と関西地区で熱測定講習会を開催しております。
　今回の講習会は，「初心者のための熱測定の基礎と応用〜熱測定の基礎と高分子材料・医薬品（低分子医薬品•バイオ医薬品）への応用〜」と題して行われます。1日目は，熱測定の基礎や高分子材料・低分子医薬品・バイオ医薬品の熱測定に関する講義，2日目は，その実習が行われます。何れも，基礎から応用までの広い範囲をカバーし，各分野で活躍されている専門の研究者を講師に迎えての充実した内容です。本講義・実習では，各講師の執筆によるテキストに加え，本学会編集の「熱量測定・熱分析ハンドブック改訂第2版」（丸善，2010年）をサブテキストとして用います。さらに，熱分析機器メーカー各社による，最新の市販熱分析機器を用いたデモンストレーションや最新技術のご紹介も行っております。また，講師らによる個別相談も行いますので，事前にご質問をお寄せ下さい。なお，講習会当日にもご質問をお受けいたします。是非，この機会をご利用いただき，熱分析を掌中の技術とされますよう，講習会へのご参加をお勧めいたします。

プログラム
3月8日（火）
55号館S棟2階第三会議室
10:00–10:10 開会の挨拶と講習会の説明
【講　義】
10:10–11:20 熱測定の基礎
（日本大学）藤森裕基
1. 熱測定とは
2. 熱力学の法則
3. 相転移とガラス転移
11:30–12:40 熱分析装置と原理
（京都工芸繊維大学）辻井哲也
1． DSCの原理
2． DSCの標準的な測定方法のポイント
3． TGおよびTG-DTAの原理
4． TGおよびTG-DTAの標準的な測定方法のポイント
5．データ解析におけるポイント
12:40–13:40 個別相談・昼食

13:40–14:50 高分子材料の熱分析
（首都大学東京）吉田博久
1．高分子の特徴
2．高分子材料の相転移（融解と結晶化）
3．ガラス転移と緩和現象
15:00–16:10 低分子医薬品の熱分析
（星薬科大学）米持悦生
1. 日本薬局方熱分析法のポイント
2. 原薬物性評価のための熱分析
3. 製剤設計への熱分析・熱測定の応用
16:20–17:30 バイオ医薬品の熱分析
（東京理科大学）鳥越秀峰
1. ITCの原理
2. ITCによるバイオ医薬品測定のポイント
3. データ解析におけるポイント
17:30–18:00　個別相談

3月9日（水）
56号館4階403室
【実　習】
(A)，(B)，(C)の3課題のうち，午前の実習1と午後の実習2において，合わせて2課題を実習して頂きます。参加申込書に御希望の2課題を御記入下さい。定員がありますので早めにお申込みください。

(A) 高分子材料の熱分析
（東京都市大学）飯島正徳
1. 基礎実習
試料の取り扱い方，測定上の注意点，測定条件の選定，
測定データの解析と解釈
2. 応用実習
PETの融解，結晶化とガラス転移に関する実習

(B) 低分子医薬品の熱分析
（物質・材料研究機構）川上亘作
1. 基礎実習　
装置校正，試料の取り扱い方，測定上の注意点
2. 応用実習　
医薬品多形，非晶質，医薬品水和物の確認

10:00–10:10 実習オリエンテーション
10:10–12:10 実習1
12:10–13:00 個別相談・機器見学・昼食

13:00–14:30 熱分析機器メーカーによるテクニカル
ノウハウの紹介

14:30–16:30 実習2
16:30–17:00 個別相談
17:00 閉会　